○山県市介護保険サービス事業者等指導及び監査実施要綱

令和5年2月15日

告示第13号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)に基づき、介護保険に係るサービス提供事業者及び介護保険施設等(以下「介護保険サービス事業者等」という。)に対して、山県市(以下「市」という。)が行う指導及び監査について、基本的事項を定めるものとする。

(指導及び監査の目的)

第2条 指導及び監査は、介護保険サービス事業者等に対して行う介護予防及び予防給付(以下「介護給付等」という。)並びに介護給付等に係る費用(以下「介護報酬」という。)の請求並びに設備及び運営(以下「運営等」という。)に関する基準に関し、法令、通達に対する適合状況等について個別に明らかにし、必要な助言及び指導を行い、又は是正の措置を講ずることにより、介護給付等の質の確保、施設の適正な運営等、利用者の保護及び保険給付の適正化を図ることを目的とする。

(指導及び監査の対象)

第3条 指導及び監査の対象は、次に掲げる介護保険サービス事業者等とする。

(1) 指定地域密着型サービス事業者

(2) 指定居宅介護支援事業者

(3) 指定地域密着型介護予防サービス事業者

(4) 指定介護予防支援事業者

(5) 指定第1号事業者

(6) その他市長が必要と認めるもの

(指導の方針)

第4条 指導は、介護給付等対象サービスの取扱い及び介護報酬の請求等に関する事項について周知徹底するとともに、指導基準等を照らし改善の必要があると認められる事項については、適切な助言及び指導を行うことを方針とする。

(指導形態)

第5条 指導の形態は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導 集団指導は、介護保険サービス事業者等に対し、必要な指導の内容に応じ、一定の場所に集めて講習等の方法により行う。

(2) 運営指導 運営指導は、次の形態により、指導の対象となる介護保険サービス事業者等の事業所において実地に行う。

 市が単独で行うもの(以下「一般指導」という。)

 国又は都道府県と合同で行うもの(以下「合同指導」という。)

(指導対象の選定)

第6条 指導は、全ての介護保険サービス事業者等を対象とする。ただし、重点的かつ効率的な指導を行う観点から、選定については次に掲げる選定基準及び一定の計画に基づいて実施する。

(1) 集団指導の選定基準 集団指導の選定については、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、制度改正内容及び過去の指導事例等に基づく指導内容に応じて選定する。

(2) 運営指導の選定基準

 一般指導

(ア) 一般指導は、毎年度、国の示す指導重点事項に基づき、介護保険サービス事業者等を選定する。

(イ) その他、市長が特に一般指導を要すると認める介護保険サービス事業者等を対象に実施する。

 合同指導 合同指導は、一般指導の対象とした介護保険サービス事業者等の中から選定する。

(3) 都道府県との連携 都道府県との連携を図り、必要な情報交換を行うことで適切な集団指導及び運営指導の実施に努めるものとする。

(指導方法)

第7条 指導の方法は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導

 指導通知 指導対象となる介護保険サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ集団指導の日時、場所、出席者及び指導内容等を文書により当該介護保険サービス事業者等に通知する。

 指導方法 集団指導は、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、制度改正内容及び過去の指導事例等について講習等の方式で行う。なお、集団指導に欠席した介護保険サービス事業者等には、当日使用した必要書類を送付する等の必要な情報提供に努めるものとする。

(2) 運営指導

 指導通知 指導対象となる介護保険サービス事業者等を決定したときは、法第23条に基づく山県市介護保険サービス事業者等運営指導の実施について(様式第1号)により、当該介護保険サービス事業者等に通知する。

 指導方法 運営指導は、介護保険施設等運営指導マニュアル(厚生労働省老健局総務課介護保険指導室)に基づき、関係者から関係書類を基に説明を求め、面談方式で行う。

 指導結果の通知等 運営指導の結果、改善を要すると認められた事項及び介護報酬について過誤による調整を要すると認められた場合には、後日、運営指導の結果について(様式第2号)により、その旨の通知を行うものとする。

 報告書の提出 当該介護保険サービス事業者等に対して、文書で通知した事項について、改善報告書(様式第3号)により、提出を求めるものとする。

(監査への変更)

第8条 運営指導中に次に該当する状況を確認した場合は、運営指導を中止し、直ちに監査を行うことができる。

(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断した場合

(2) 報酬請求に誤りが確認され、その内容が、著しく不正な請求と認められる場合

(監査方針)

第9条 監査は、介護保険サービス事業者等の介護給付等対象サービスの内容について第11条第4号に規定する行政上の措置に該当する内容であると認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合、又は介護報酬の請求について不正若しくは著しい不当が疑われる場合(以下「指定基準違反等」という。)において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置をとることを主眼とする。

(監査対象となるサービス事業者等の選定基準)

第10条 監査は、次に掲げる情報を踏まえて、指定基準違反等の確認する必要があると認める場合に行うものとする。

(1) 要確認情報

 通報、苦情、相談等に基づく情報

 国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)及び地域包括支援センター等へ寄せられる苦情

 都道府県、他の市町村及び連合会からの通報情報

 介護給付費適正化システムの分析から特異傾向を示す事業者

 法第115条の35第4項の規定に該当する報告の拒否等に関する情報

(2) 運営指導において確認した情報 市が介護保険サービス事業者等について確認した指定基準違反等

(監査方法等)

第11条 監査の方法は、次に掲げるとおりとする。

(1) 実地検査等 市長は、指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、介護保険サービス事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は関係者に対して質問させ、若しくは当該サービス事業者等の当該指定に係る事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行うものとする。この場合において、市長は、文書によって都道府県に通知を行うものとする。ただし、都道府県と市が同時に実地検査等を行っている場合には省略することができるものとする。

(2) 監査実施通知 市長は、監査の対象となる介護保険サービス事業者等を決定したときは、介護保険サービス事業者等監査の実施について(様式第4号)により、通知するものとする。ただし、緊急に監査を実施する必要があると判断した場合は、監査の当日に通知することができるものとする。

(3) 監査結果の通知

 市長は、監査の結果、改善勧告に至らない軽微な改善を要すると認めた事項について、介護保険サービス事業者等に対する監査の結果について(様式第5号)により、通知を行うものとする。

 市長は、当該介護保険サービス事業者等に対して、文書で通知した事項について、改善報告書(様式第6号)により報告を求めるものとする。

(4) 行政上の措置 市長は、介護保険サービス事業者等について、指定基準違反等が認められた場合には、法第5章及び法第6章に掲げる「勧告、命令等」、「指定の取消し等」、「業務運営の勧告、命令等」の規定に基づき行政上の措置を機動的に行うものとする。

 勧告

(ア) 市長は、介護保険サービス事業者等に指定基準違反の事実が確認された場合、当該介護保険サービス事業者等に対し、期限を定めて、介護保険サービス事業者等に対する改善勧告について(様式第7号)により、基準を遵守すべきことを勧告することができる。

(イ) 当該サービス事業者等が勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。

(ウ) 勧告を受けた場合において当該介護保険サービス事業者等は、期限内に勧告事項改善報告書(様式第8号)を提出するものとする。

 命令

(ア) 市長は、介護保険サービス事業者等が正当な理由がなく、その勧告に係る措置をとらなかったときは、当該介護保険サービス事業者等に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを、介護保険サービス事業者等に対する改善命令について(様式第9号)により命令することができる。

(イ) 命令した場合には、その旨を公表しなければならない。

(ウ) 命令を受けた場合において、当該介護保険サービス事業者等は、期限内に命令事項改善報告書(様式第10号)を提出するものとする。

 指定の取消し等 市長は、介護保険サービス事業者等の指定基準違反等の内容等が法第78条の10各号、法第84条の各号、法第115条の19各号、法第115条の29各号、法第115条の45の9のいずれかに該当する場合においては、介護保険サービス事業者等に係る事業者指定の取消しについて(様式第11号)により、当該介護保険サービス事業者等に係る指定を取り消し、又は介護保険サービス事業所に係る事業者指定の効力停止について(様式第12号)により、期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力の停止をすること(以下「指定の取消し等」という。)ができる。

(5) 聴聞等 市長は、監査の結果、当該介護保険サービス事業者等が命令又は指定の取消し等の処分(以下「取消処分等」という。)に該当すると認められる場合は、監査後、取消処分等の予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項各号の規定に基づき聴聞又は弁明の機会を付与しなければならない。ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、これらの規定は、適用しない。

(6) 経済上の措置

 市長は、介護保険サービス事業者等に対し、勧告、命令、指定の取消し等を行った場合に、保険給付の全部又は一部について当該保険給付に関係する保険者に対し、法第22条第3項に基づく不正利得の徴収等(返還金)として徴収を行うよう指導するものとする。

 市長は、命令又は指定の取消し等を行った場合には、当該介護保険サービス事業者等に対し、原則として法第22条第3項の規定により返還額に100分の40を乗じて得た額を支払わせるよう指導するものとする。

(補則)

第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定めるものとする。

(施行期日)

1 この告示は、公表の日から施行する。

(山県市指定地域密着型サービス事業者等指導要綱の廃止)

2 山県市指定地域密着型サービス事業者等指導要綱(平成20年山県市告示第35号)は、廃止する。

(山県市指定地域密着型サービス事業者等監査要綱の廃止)

3 山県市指定地域密着型サービス事業者等監査要綱(平成20年山県市告示第36号)は、廃止する。

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山県市介護保険サービス事業者等指導及び監査実施要綱

令和5年2月15日 告示第13号

(令和5年2月15日施行)