○山県市空家情報登録制度「空家バンク」実施要綱
平成27年3月31日
告示第44号
(趣旨)
第1条 この要綱は、山県市における空家を有効活用し、地域の環境保全、定住促進及び地域の活性化を図るため、空家情報登録制度「空家バンク」(以下「空家バンク」という。)について必要な事項を定めるものとする。
(1) 空家 個人が居住を目的として建築(居住の用に供する部分と事業の用に供する部分とが結合した併用住宅を含む。以下本条において同じ。)し、現に居住していない(近く居住しなくなる予定のものを含む。)市内に存在する建物及びその敷地をいう。ただし、民間事業者による賃貸、分譲等を目的とする建物及びその敷地を除く。
(2) 所有者 空家に係る所有権その他の権利により、当該空家の売却又は賃貸を行うことができる権利を有する者をいう。
(3) 定住 長期にわたる居住を前提に、空家の住所地に住民基本台帳の登録を行い生活の本拠地としての実態があり、地域の一員として自覚を持って生活する状態をいう。
(4) 利用希望者 山県市に定住又は定期的に滞在するために、空家バンクに登録された空家の更新情報の提供、購入又は賃借を希望する者をいう。
(5) 空家バンク 空家の売却又は賃貸を希望するその所有者から申込みを受けた情報を、市内へ定住等を目的とする利用希望者に空家情報の一部を提供する制度をいう。
(適用上の注意)
第3条 この要綱は、空家バンク以外による空家の取引を妨げるものではない。
2 市長は、空家バンクの登録物件(以下「登録物件」という。)について、利用希望者及びこれを購入又は賃借しようと申込みをした利用希望者(以下「利用申込者」という。)に空家情報の一部について提供を行うのみで、詳細についての問い合わせ及び空家に関する交渉、売買又は賃借の契約等については、次条第3項の規定による空家バンク登録完了通知書を受けた所有者(以下「登録所有者」という。)と利用希望者及び利用申込者との当事者間で行うものとする。
3 契約等に関する一切のトラブル等については、利用申込者と登録所有者との当事者間で解決するものとする。
4 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員若しくは暴力団又は暴力団員に協力し、関与する等これとかかわりを持つ者として、警察から通報があった者若しくは警察が確認した者は、空家バンクを利用することはできないものとする。
4 市長は、第2項の規定による登録をしていない空家で、空家バンクによる有効活用が望ましいと認めるものは、当該所有者に対して空家バンクへの登録を勧めることができるものとする。
(空家バンクの登録の取消し)
第6条 市長は、次の各号のいずれかに該当するときは、登録を取り消すものとする。
(1) 登録所有者から登録の取消しの申出があったとき。
(2) 所有権その他の権利に異動があったとき。
(3) 登録から2年を経過したとき。ただし、改めて登録申込みを行うことにより、再登録した場合は、この限りでない。
(4) 申込み内容を偽って登録したことが判明したとき。
(空家情報の公開等)
第7条 市長は、登録カードに記載された情報の一部をホームページ等に掲載し公開するものとする。ただし、個人情報に係る情報は除くものとする。
2 市長は、利用希望者に対して登録カードに記載された情報のうち、必要な事項を提供するものとする。
(利用登録の申込み)
第8条 空家バンクの利用希望者は、空家バンク利用希望者登録申込書(様式第8号)により市長に申込むものとする。
4 前項に規定する登録の期間は2年とする。ただし、利用希望者の申出により登録期間を延長することができるものとする。
(利用登録の要件)
第9条 空家バンクの利用希望者は、その利用登録において、次のいずれかの要件を満たす者でなければならない。
(1) 空家に定住又は定期的に滞在することにより、地域の活性化に寄与できる者
(2) 空家に定住又は定期的に滞在して、自然環境、生活文化等に対する理解を深め、地域住民と協調して生活できる者
(1) 利用希望者が、第9条の規定を満たさなくなったとき。
(2) 利用希望者が、空家を利用することにより、公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。
(3) 空家バンク利用登録申込書の内容に虚偽があったとき。
(4) 利用希望者から登録抹消の届出があったとき。
(5) 利用登録の完了日から2年を経過した場合において、登録期間の延長の申出をしなかったとき。
(利用希望者の登録期間の延長)
第12条 利用希望者は、空家バンク登録期間経過後も引き続き登録を希望する場合は、登録期間満了日の30日前までに、空家バンク利用希望者登録期間延長申出書(様式第13号)を市長に提出するものとする。
2 前項の規定により延長される期間は2年とし、登録期間の延長の回数は制限しないものとする。
(登録物件の申込み)
第13条 利用申込者は、登録物件を購入又は賃借希望するときは、空家バンク希望物件利用申込書(様式第14号)により市長に申込みをするものとする。ただし、同一時期の申込みは、1登録物件に限るものとする。
(成約の報告)
第14条 登録所有者は、契約が成立した場合において空家バンク登録物件成約報告書(様式第15号)により、市長に報告するものとする。
(事務の委託)
第15条 市長は、空家バンク制度に係る事務の全部又は一部の処理を委託することができるものとする。
(個人情報の取扱い)
第16条 市長は、登録所有者及び利用申込者に空家バンク実施に関して提供した個人情報の取扱いについて、次の各号に掲げる事項を遵守させなければならない。
(1) 個人情報を他に漏らし、又は自己の利益若しくは不当な目的のために利用しないこと。
(2) 個人情報を破棄及び滅失することがないよう適正に管理すること。
(3) 個人情報を市長の承諾なく複写又は複製してはならないこと。
(4) 個人情報は、登録所有者が交渉しないことを決めたとき及び交渉の結果利用申込者に購入又は賃借させないと決めたときは、その後速やかに市長に返却させること。
(5) 個人情報は、登録所有者が交渉の結果利用申込者に購入又は賃借させると決めたときは契約等の終了後、速やかに、市長に返却させること。
(6) 個人情報について漏えい、棄損、滅失等の事実が発生したときは、市長に速やかに報告し、その指示に従うこと。
2 前項に掲げるもののほか、空家バンク実施に関して知り得た個人情報の取扱いについては、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び山県市個人情報保護法施行条例(令和4年山県市条例第30号)に定めるところによる。
(補則)
第17条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この要綱は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成30年3月30日告示第39号)
この告示は、平成30年4月1日から施行する。
附則(平成31年4月4日告示第61号)
この告示は、公表の日から施行する。
附則(令和5年3月29日告示第48号)
この告示は、令和5年4月1日から施行する。