○山県市担い手確保経営強化支援事業補助金交付要綱
平成29年9月14日
告示第104号
(趣旨)
第1条 この要綱は、山県市(以下「市」という。)における担い手農家の確保、荒廃農地の発生防止及び遊休農地の増加防止を図るため、市内で農作業を行う農家等に対して、儲かる農業を目指した産地構造への転換を図るための取組に必要となる機械、施設等の導入経費に対し、予算の範囲内において山県市担い手確保経営強化支援事業補助金(以下「補助金」という。)を交付するものとし、その交付に関して、山県市補助金等交付規則(平成15年山県市規則第34号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(補助対象者)
第2条 補助の対象となる事業実施主体は、農事組合法人、農事組合法人以外の農地所有適格化法人、集落営農組織、認定農業者、認定新規就農者、市内を区域とする農家、農業協同組合又はその他市長が認めるもので、次の各号のいずれにも該当する者とする。ただし、農業協同組合を補助対象者とする場合にあっては、リース事業による認定新規就農者の支援を目的とし、新たに導入する機械、施設等の所有権をリース契約期間終了後に支援の対象となる認定新規就農者へ移転する事業に限る。
(補助対象事業等)
第3条 補助対象事業費は、別表第2に掲げる機械、施設等の導入経費とする。
2 補助金の額は、補助対象経費の5分の1以内(1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)とし、200万円を限度とする。ただし、本事業以外で対象経費の補助を受けている場合は、補助対象経費から本事業以外で受けている補助金額を控除した額の5分の1以内とする。
3 補助対象経費の下限は、50万円以上とする。
(実施計画の策定)
第4条 補助金の交付を申請しようとする事業実施主体は、山県市担い手確保経営強化支援事業実施計画認定申請書(様式第2号。以下「申請書」という。)に実施計画書を添えて市長に提出し、その認定を受けなければならない。
2 実施計画書は、原則として別表第1に揚げる品目ごとに策定するものとする。
3 実施計画書の計画期間は、策定年度を含めた3年とし、目標年度は計画策定年度の翌々年度とする。
3 市長は、必要と認める場合は、山県市担い手確保経営強化支援事業検討会を開催し、意見を求めることができる。
(交付申請等)
第6条 補助金の交付申請については、規則に定めるところによる。
2 補助対象者は、国又は県の補助金の交付を受けている場合においても、補助金の交付を申請することができる。
2 補助対象者は、前項の場合において、交付決定までのあらゆる損失等は自らの責任とすることを了知の上で事業を行うものとする。
(交付請求)
第8条 補助金の交付請求については、規則に定めるところによる。
(事業名の表示)
第10条 補助対象者は、本事業により整備した機械、施設等に、事業名等を表示するものとする。
(補則)
第11条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この告示は、公表の日から施行し、平成29年5月1日から適用する。
附則(令和2年2月4日告示第9号)
この告示は、令和2年4月1日から施行する。
附則(令和2年12月7日告示第153号)
この告示は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和4年2月18日告示第18号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
附則(令和4年9月1日告示第125号)
この告示は、公表の日から施行する。
別表第1(第2条、第4条関係)
1 農産物の栽培基準
品目 | 水稲 | 麦 | 大豆 | 雑穀・飼料用作物 | 園芸特産 | ||||
野菜 | 果樹 | 茶 | 花き | その他 | |||||
耕作面積 | 5ha | 1.5ha | 1.5ha | 1.5ha | 0.3ha | 0.3ha | 0.3ha | 0.2ha | 0.2ha |
所有面積ではなく、作業受託も含めた耕作実施面積
2 きのこ類の栽培基準
品目 | 原木きのこ類 | 菌床きのこ類 |
耕作面積 | 1,000本 | 1,000ブロック |
3 地域特産品の栽培基準
品目 | 利平栗 | 伊自良大実柿 | にんにく | 桑の木豆 |
耕作面積 | 0.15ha | 0.15ha | 0.15ha | 0.1ha |
別表第2(第3条、第5条関係)
山県市担い手確保経営強化支援事業の補助対象機械・施設等
取組区分 | 取組項目 | 補助対象機械・施設等の例 | 取組ポイント | |
①安定的な経営体づくり(多様な担い手づくり) | 1 新規就農者支援 | 1 認定新規就農者育成・確保 | 下記の②足腰の強い産地づくり(売れるブランドづくり)、③農業・農村環境の維持・確保(住みよい農村づくり)の対象となる機械・施設全て | 4 |
2 企業型経営体育成支援 | 1 家族経営から雇用経営体への移行 | 4 | ||
2 農業以外の事業を営む法人の農業参入支援 | 4 | |||
3 主として園芸を営む法人の設立 | 4 | |||
②足腰の強い産地づくり(売れるブランドづくり) | 1 新技術導入 | 1 新技術導入 | 新技術導入に伴い必要な機械・施設(トマト又はなす独立ポット耕) | 3 |
2 新ブランド産地づくり | 1 新品目導入による産地育成 | カキ「ねおスイート」、モモ「飛騨おとめ」、クリ「えな宝来、えな宝月」の新改植(古木の伐採、撤去、整地、支柱を含む) | 3 | |
3 新たな共同化の取組 | 1 作業受委託システムの構築(出荷・調整作業に限る) | 選別・調整・包装施設(パッキングセンター等) | 2 | |
4 規模拡大・生産性向上取組 | 1 水田農業担い手の規模拡大促進(新規需要米含む) | かん水施設、暗渠排水、果樹・茶の新改植(古木の伐採、撤去、整地を含む)、堆肥等生産機械施設、堆肥等運搬車、堆肥等散布車、ガラス温室、ハウス施設、空中散布等用無人航空機((一社)農林水産航空協会登録機種)、動力噴霧器、自走式防除機、土壌消毒機、種子・種苗生産機械施設、種苗貯蔵施設、養液栽培施設、被覆施設、菌床ブロック製造施設・培養ハウス栽培管理用機械、水稲直播機、代かき機、収穫物運搬機械、トラクター、コンバイン、は種機、畝間作業機、高作業台車、省エネルギー対策施設、田植機、移植機、収穫機、ヒートポンプ、細霧冷房装置(ドライミストを含む)、換気装置、製粉機、桑の木豆パイプ、保管庫 等 | 1 | |
2 種子・種苗の生産体制の強化 | 1 | |||
3 持続可能な園芸産地の維持・発展 | 1 | |||
4 収益性向上機械導入・低コスト化の推進、付加価値向上への取組 | 1 | |||
5 スマート農業技術導入の推進 | スマート農業技術を活用した機器・機械(ドローン、直進アシスト田植機、収量・食味測定機能付きコンバイン、営農システム 等) | 4 | ||
5 国際競争力強化 | 1 米の付加価値向上への取組(米の全国規模コンクールの上位入選農業者、機能性成分米の生産拡大に取組む者に限る) | 色彩選別機、乾燥機 等 | 4 | |
2 米を中心とする経営多角化への取組 | 野菜移植機、収穫機、選別機 等 | 4 | ||
3 加工・業務用野菜産地の育成 | 予冷施設、農産物処理加工施設 等 | 4 | ||
4 輸出用農産物生産・流通体制整備 | 輸出専用コンテナ、輸出専用柿園整備 等 | 4 | ||
6 流通改善に必要な共同利用施設等整備 | 1 高機能な共同利用施設等整備 | 乾燥機、色彩選別機、自動包装機、乾燥調製施設、選果・選別機、予冷施設 等 | 1 | |
7 米政策改革対応 | 1 米の直接支払廃止の影響が大きい大規模稲作経営体の機械整備支援 | トラクター、播種機、田植機、防除機、収穫機、穀物乾燥機、食味計 等 | 1 | |
8 6次産業化 | 1 6次産業化による農作物の付加価値向上の取組 | 6次産業化に必要となる機械 | 4 | |
③農業・農村環境の維持・確保(住みよい農村づくり) | 1 環境に配慮した農業 | 1 ぎふクリーン農業、環境保全型農業の推進 | 防虫ネット施設、黄色蛍光灯、遮光ネット施設、局所施肥機、養液循環施設 等 | 1 |
2 飼料用米の地域内流通 | 1 飼料用米の地域内流通体制構築への取組(地域内流通体制構築モデル地区において、飼料用米の生産・流通体制構築に取組む者に限る) | 飼料用米の地域内流通体制構築に必要な機械・施設(田植機、コンバイン、乾燥機、飼料用米破砕機、堆肥等運搬車、保管施設の改良)等 | 2 | |
3 災害に対する産地の強靭化 | 1 災害に強い生産施設等の導入 | 低コスト耐候性ハウス、防霜施設、防風施設、雪害防止施設 等 | 3 | |
4 ハウスの強靱化 | 1 災害に対応するため、既存ハウスの補強等の緊急整備 | 補強に必要な資材(パイプ等)、防風ネット 等 | 3 |
汎用性が高い機械等については、本事業の補助対象としない。
(例) 倉庫、格納庫、作業小屋、トイレ、水源採削費用、自家用貨物自動車、軽貨物自動車、パワーショベル 等
別表第3(第5条関係)
産地の取組とポイント
(1) 各方針2つまで選択可能、最大14ポイント
方針 | 項目 | 設定基準 | 方針ポイント |
①多様な担い手づくり | 新規就農者の育成 | 事業主体(利用主体)の組織において、新たな就農者(定年帰農、女性を含む)を1名以上育成 | 2 |
認定農業者の育成 | 事業主体(利用主体)の組織において、新たな認定農業者を1名以上育成(法人の認定農業者含む) | 2 | |
農業法人による雇用者増 | 事業主体(利用主体)の農業法人が、新たな常勤従業員を1名以上増加 | 2 | |
農地中間管理事業による農地集積 | 事業主体(利用主体)が、新たな農地中間管理事業により10%以上生産面積増加 | 2 | |
農業担い手リーダーによる構造改革の取組 | 事業主体(利用主体)の組織において、農業担い手リーダー(指導農業士、青年農業士、女性経営アドバイザー)を含む産地構造改革に向けた検討会の設置と活動 | 1 | |
主として園芸を営む法人の設立 | 園芸産地において、複数の生産者等が共同で経営する法人の設立 | 2 | |
企業農業参入促進 | 農外企業の農業参入において、目標年までに認定新規就農者又は認定農業者として認定 | 2 | |
②売れるブランドづくり | 特徴ある米づくり | 事業主体(利用主体)が、目標年までに機能性成分米契約生産又は全国規模食味コンクール入賞 | 1 |
米政策改革への対応 | 事業主体が、地域で策定する米の生産目標に従った生産を実施 | 1 | |
県産農産物のグローバル展開 | 事業主体(利用主体)が生産した対象品目を、目標年までに輸出実施 | 1 | |
安全・安心な農産物の生産体制の強化 | 事業主体が、事業実施前までにJGAP、GLOBAL G.A.P等の認証を取得又は県独自のGAPの評価を受けている場合 | 4 | |
事業主体が、目標年までにJGAP、GLOBAL G.A.P等の認証を取得する | 2 | ||
事業主体が、目標年度までに県独自のGAPの評価を受ける | 1 | ||
水田フル活用の実践 | 事業主体(利用主体)が需要に応じて麦、大豆、そば、非主食用米等を生産拡大するに当たり、収益力向上に資する取組を実施 作業固定省略などの技術(直播栽培、施肥播種同時播種 等) 収量の増大(安定)(多収品種の導入 等) 資材費の低減(密播栽培、育苗箱全量施肥、基本性能に絞った低価格農機の導入、未利用資源の散布 等) | 2 | |
飼料用米生産拡大 | 事業主体(利用主体)が飼料用米生産において、多収性品種又は低コスト技術を導入 多収性品種:「需要に応じた米生産の推進に関する要領」別紙3による多収性専用品種 省力・低コスト技術:直播栽培、密播疎植栽培、育苗箱全量施肥 | 2 | |
新品種・新技術の導入 | 事業主体(利用主体)が、県開発新技術又は県育成新品種を新たに導入又は拡大 県開発技術:トマト又はなす独立ポット耕、クリ株ゆるめ 県育成品種:モモ(飛騨おとめ)、カキ(ねおスイート)、クリ(えな宝来、えな宝月)、イチゴ(華かがり)、花き(フランネルフラワー(フェアリームーン、ファンシーマリエ)、キンセンカ(オレアネオ)、ローゼンセマム(クレールピーチ、クレールローズ、クレールチェリー、クレールルージュ)) | 1 | |
加工・業務用野菜の契約生産 | 事業主体(利用主体)が、目標年までに加工・業務用野菜の新たな契約生産を実施又は拡大 | 1 | |
活力ある園芸産地づくり | 持続的な主要園芸特産品目(トマト、ほうれんそう、えだまめ、いちご、だいこん、柿、栗、茶、花き 等)の産地づくりに向け、事業実施主体(利用主体)が主体となり、生産力強化などの対策について取組の設定とその評価を毎年実施 | 1 | |
地産地消の推進 | 地元の直売所、加工業者、学校給食等への新たな契約生産を実施又は拡大 | 2 | |
新規需要の開拓 | 実需や生産者団体等と連携したバイヤーの産地招へいによる直接販売ルートの新規開拓 | 1 | |
優良種子・種苗の安定供給 | 事業主体が、目標年度までに、種子・種苗生産マニュアルの策定と実践 | 1 | |
③住みよい農村づくり | 良質な水質の保全 | 事業主体(利用主体)が、目標年までにぎふクリーン農業の新たな生産登録又は面積拡大 | 1 |
里川の保全・継承 | 事業受益地に環境保全型農業直接支払交付金対象農地を含む、あるいは目標年までに含む | 1 | |
中山間地域等に適した水田農業の展開 | 事業受益地において、畦畔管理省力化のためのカバープランツ処理などの取組を新たに行う、あるいは面積拡大 | 1 | |
地域を守る集落営農の体制づくり | 事業主体(利用主体)が、目標年までに集落営農組織間の連携による相互補完体制に参加 | 1 | |
耕畜連携取組 | 事業主体(利用主体)が市内畜産農家で生産された堆肥の利用を新たに実施又は拡大 | 2 | |
耕作放棄地等の対策強化 | 耕作放棄地や不作付地の解消と営農再開に向けた取組を実施 | 2 | |
災害に強い産地づくり | 事業主体(利用主体)が、目標年度までに対象作物を含む地域版被害防止計画の作成又は被害防止技術講習会を毎年開催若しくは毎年参加 | 1 | |
鳥獣被害の低減 | 事業主体(利用主体)が、目標年度までに新たな鳥獣害対策を実施又は取組の強化 | 2 | |
独自取組 | ①~③の3つの方針のいずれかについて、関連する独自取組を1つ設定可能(基本計画の目標達成に寄与する取組であること)ただし、各方針の取組は最大2つまでとする。 独自取組が適正であるか、事前に事業担当課と協議すること。 | 1 |
(2) 導入する機械・施設に係る具体的取組 目標ポイント
設定する目標 | 目標基準 | 目標ポイント |
導入する機械・施設により直接効果がある目標とすること 例:対象品目の生産面積、販売量、販売額、単価、秀品率の拡大・向上又は、生産費の低コスト化 *低コスト化の場合は「拡大・向上」を「削減」に読み替える | 計画策定前年度から目標年度までに、5%未満の拡大・向上 | 2 |
計画策定前年度から目標年度までに、5%以上から10%未満の拡大・向上 | 3 | |
計画策定前年度から目標年度までに、10%以上から15%未満の拡大・向上 | 4 | |
計画策定前年度から目標年度までに、15%以上の拡大・向上 | 5 | |
主要農産物種子法に基づく優良種子の計画生産 | 3 |