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【移住者】国道沿いで自慢の大阪たこ焼きを

記事ID:0027218 更新日:2022年2月14日更新

Sさん(自営業)
(60代)美山地区(愛知県から移住)

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移動販売に便利な高速IC近く

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 企業のお祭りなどで、たこ焼きやクレープなどを提供する移動販売を15年続けています。遠くは四国、富山、静岡まで営業に出掛けるので、家を持つなら高速ICの近くが良いと思っていました。移住のきっかけは相続。5年ほど前に両親が亡くなり、兄弟ふたりで折半しようと、実家を売ることにしたのです。山県市は以前から訪れていた、馴染みの場所でした。友達と美山カントリークラブでゴルフして、その後、ふれあいバザールで手打ちそばを食べるのが、お気に入りのコースで『山県市』という地名は知りませんでしたが、田舎の穏やかな景色にいつも癒やされていました。

店を構えるなら広い国道沿いに

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 この物件は、山県市の空家バンクで見つけました。岐阜・関・美濃から本巣へ抜ける国道沿いで、山県ICまでも近い。周辺には企業の工場や学校・保育園もある。インターネットの地形画像を見ただけでも店を構えるのに良い物件だとわかりました。私が生まれた三河は、かつて伊勢湾台風で被害に遭い、当時小学生だった私も水害の恐ろしさを知っています。そのため家選びでも水害については特に慎重に考えましたが、ここは川のそばではありますが、水に浸かる心配はないそうです。住宅が少なくて静かな点も気に入りました。実際に見学させてもらったのは、この1軒。すぐに購入を決めました。

天井の補強、水道工事も自分で

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 購入後、土日のたびに三河から来てリフォームしました。白アリに食われていた床の張り替え、天井は補強。ウッドデッキを造り、トイレを含めた水道工事も全て自分で行いました。私の親世代は必要なものは何でも自分たちでつくったものです。私もそれを見て育ってきたので、こうした作業は好きですね。大工仕事は半年ほどかかりましたが、私が作業しているかたわらで、妻は移動販売車でたこ焼きを売っていました。おかげさまでトラックの運転手さんツーリングを楽しむ人たちが立ち寄ってくれます。暗い夜道に店の明かりが見えるだけで喜んでくださる方もいらっしゃいます。

ゆったりとした時間を大切にしたい

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 移動販売だけを仕事としていた頃は真夏の炎天下、テントの中で一日たこ焼きを焼いていると手足が、けいれんするほど疲れたものでした。5年前にがんを患ってからは、その生活を見直すようになりました。移動販売以外に店を構えて、もう少しゆったりとした時間を大切にしたい。移住を決めたもう一つの理由です。うちのたこ焼きは、外はふんわり、中はとろりとした食感、だし感たっぷり。私は塩をかけて食べるのが好きです。コロナ過でイベント出店が減ってしまいましたが、最近は子どもたちも自転車で買いに来てくれたりします。そういう出逢いが楽しい毎日です。 

(令和年2月掲載)