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穏やかな田園風景、出逢いの中で満ちてくる時間

記事ID:0004164 更新日:2020年2月26日更新

洋画家

(60代)高富地区(愛知県から移住)

洋画家Aさん(夫)とYさん(妻)の画像

自然に囲まれ、街の利便性もある

洋画家Aさん(夫)の画像

A(夫)「以前の家が手狭だったこともあって、移住を考えるようになりました。緑の見える場所に広いアトリエが欲しかったですし、夫婦ふたりが年を重ねても日々の暮らしに不自由しないように、バス停やスーパーなどが近くにあること、また家賃が安くなることなどが希望でした。それに対して山県市総合ボランティア・サポートセンターの担当の方は丁寧に探してくださって、3軒ほど候補を提案してくださいました。その中でこの家を選んだ理由は、2階に見晴らしのよい大きな部屋があったこと。『ここをアトリエにしよう』と妻と相談して決めました。車の音は聞こえません。穏やかな田園風景、緑豊かな裏山も気に入っています」

絵画教室、CDジャケットデザイン

絵画教室、CDジャケットデザインの画像

A「私は若い頃から長年東京の画商の企画で、全国各地の百貨店で個展を開催していました。何十点もの作品を締切までに仕上げなくてはならず、ただただ制作に専念する日々。その画商との関係は還暦を過ぎて解消しました。今は新たなつながりの中で、CDジャケットをデザインするなど活動の幅が広がっています。絵画教室も始めました。絵が大好きな少女が県外から電車とバスを乗り継いで通ってくれています。学校に行くことができなかった彼女ですが、最近心境に変化があったようです。私たちに何ができるわけではないけれど、再び前に向かって歩み出した彼女に夫婦で静かなエールを送っているところです」

思いがけない同居人(?)で珍騒動

洋画家Yさん(妻)の画像

Y(妻)「移住してしばらく経った頃、天井裏で大きな音がするようになりました。それはすぐにアライグマだとわかりました。私たちは最初『ラスカル』と呼んでいたのですが、だんだん笑いごとでは済まなくなって。周りのお力をお借りして、何とか1匹追い出し、空気口を塞ぎました。しかし、実はそれは親で、まだ屋根裏には子どもたちが何匹も閉じ込められて鳴いている。それを助けようと親は必死で屋根をガリガリとこじ開けようとする。あまりの音に正直恐かったです。そこで、空気口を開けたら子どもたちを連れて引っ越していきました。思いがけない珍騒動でしたが、助けてくださった方々に感謝しています」

この地で画家の集大成に挑みたい

洋画家Aさん(夫)の画像

A「昨年12月、市内の慈明院というお寺で襖絵を奉納し個展を開催。池坊展もコラボし応援していただきました。大阪から友人のミュージシャンも駆けつけ、ミニコンサートで盛り上げてくれました。幸せな時間でした。自宅のアトリエから眺める夕日は最高です。あまりの美しさに見とれてしまうこともあるほど。ただ、この穏やかな日常にも不安はあります。私は画家としてさまざまな絵を描いてきました。できれば、これからは人生の集大成というべき作品をつくっていきたい。それには4,5年はかかるでしょう。この地ならできそうな気がしています。素敵な出逢いの中で時間が満ちてくるのを感じる今日この頃です」

(令和元年7月 掲載)