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夏…「円原川の伏流水」を見て、撮って、ひんやり涼む

記事ID:0008015 更新日:2020年2月18日更新

「円原川の伏流水」を見て、撮って、ひんやり涼む

長良川に注ぎ込む、冷たい伏流水に涼を求めて

円原川の伏流水

苔の緑の美しさも、魅力のポイント

 

「日本一美しい伏流水」として近年、夏の岐阜の風物詩のひとつに数えられつつある山県市の「円原川の伏流水」を訪ねてみました。

JR岐阜駅からドライブすること1時間20分ほど。山県市街の北部を流れる約8kmほどの円原川は神崎川に合流したのち武儀川となり、最終的には岐阜市を流れる長良川に注ぎます。透き通った水流は「ぎふ・水と緑の環境百選」にも選ばれ、まさに清流長良川となる源流のひとつ。

現地へと向かう道路は、グリーンプラザみやまを過ぎて北山交流センター脇を右折すると、かなり狭くなりますから、スピードはくれぐれも控えめに。15分ほど走ると右側に、「伏流水」と書かれた看板があり、そこに川原へと降りられる石段があります。

 

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伏流水とは流れる水がいったん地中に潜りこみ、ふたたび岩間から湧き出る現象のこと。

円原川は付近が石灰岩質の岩場であり、約2kmほど地中に潜る間に浄化されていることが水質の美しさの原因と考えられています。緑の山々に挟まれた谷、白い岩と緑の苔もよりいっそう秘境のムードを醸し出しています。しかし自然の苔を踏み荒らさないよう、足下には充分に注意してください。夏はあまりに大量の湧水で川の周りだけ気温が下がっているので、避暑にも最適。ただし湧水なので真夏でも凍えるほど水が冷たく、泳ぐのはおすすめできません。

豪快な音を立てて、地中から清流が流れ出す

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川原まで降りると、あちこちからこんこんと清冽な湧き水があふれ出していました。近所の方が大量のペットボトルやポリタンク持参で伏流水をくんでいる姿も見ることができます。念のため飲用にするには一度煮沸するようにしてください。

最近では、水と苔の美しさだけでなく、夏場の朝、気象条件によって発生する川霧の幻想的な風景や、木々の間から太陽の光が差し込む光芒(こうぼう)の景色を写真におさめようと、多くのカメラマンたちに人気の撮影スポットとなっているのだとか。季節は、湧水の水温と気温との差が大きくなる夏季(7・8月)の早朝、時間帯は7時30分~9時頃がいいと言われています。

幻想的な川霧が織りなす風景に、しばし呆然…

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今回、円原川の伏流水を訪ねたのは9月の終わりでしたが、川原から下流を見ていると、そこには谷間を覆い尽くすほどの川霧が立っていました。

あそこまで歩いて行って見たいと思いましたが、水量を考えると、本格的な長靴でもなければとても無理。しかしその光景には神秘的という言葉しか見当たりませんでした。体がパワーに満ちあふれるような感覚、まさしくマイナスイオンの宝庫なのでしょう。6月ごろの雨の後だと川霧が出ることが多いということです。川霧とマイナスイオンに大満足の一日、来年は真夏の朝に再訪して、光芒(こうぼう)の景色を撮影しようと決心して車に乗り込み、帰路につきました。

「円原川の伏流水」基本情報・アクセス

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円原川の伏流水(えんばらがわのふくりゅうすい)

住所 山県市円原

交通 JR岐阜駅から車で1時間20分 ※北山交流センター脇から県道200号線右折以降は細い道が続くので注意。

時間/休日 散策自由