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「柿 BUSHI」で柿渋染め体験にチャレンジ

記事ID:0008057 更新日:2020年2月18日更新

「柿 BUSHI」で柿渋染め体験にチャレンジ

半世紀ぶりに伝統の柿渋染めを復活させる

店頭での写真

柿渋手ぬぐい、ばっちり完成です

 

見事な「伊自良連柿」で知られる山県市伊自良地区で、古くから伝えられてきた柿渋染め。その自然な風合い、色味は決して化学染料では出せないでしょう。連柿を作る農家が少なくなってしまったように、伊自良地区の柿渋染めも、化学染料の普及などによって一度は途絶えてしまいました。

昔の人々が染めた作品は残されていて、その温もりのある柿渋染めに魅了されたのが柿BUSHIの加藤慶さんです。

 

柿渋染めで山県市をPRしたい

商品写真

「僕たちが暮らす山県市には、豊かな自然、里山、笑顔をたたえた人々、そして伊自良大実柿があります。個人的に柿渋染めに魅了されたのはもちろんですが、柿渋染めを使って、山県市をPRできないだろうかと考えたんです。柿渋染めを山県市の特産品として、広く知ってもらいたいですね」

加藤さんは、地域住民と地域おこし協力隊が復活させた、柿渋染めに夢中になりました。現在ではやはり柿渋染めの風合いに魅了された、服飾作家のはなぐもり みきさんとともに。彼女は柿渋染めの服を中心に子ども服から大人服まで手掛けています。

 

染め方は意外に簡単でした

体験の様子

柿渋染めを作るためには、まず柿渋液が必要。これは7~9月のまだ柿が青い時期に収穫し、最低でも半年間は寝かせなければなりません。この寝かせる期間によって、染めた後の色味が濃くなったり、薄くなったりするのです。

防水・防腐・防虫性に優れる柿渋染めは、古くから木製品・和紙への塗布や麻・木綿などの染色に利用されてきました。

柿BUSHIでは柿渋染め体験も行っています。Tシャツや生地、バッグなどを持ち込んで染めたり、店舗で用意している手ぬぐいを染めることもできます(別途650円)。染め方は簡単! 柄を付けたければ輪ゴムで縛ったり、板で挟んだりすれば、その部分は薄く染まるだけですから、まさしくオリジナル作品ができるのです。

 

どんな模様ができあがるのか楽しみ!

体験の様子

まずは器に入った柿渋液に漬け込んで、手のひらで揉み込むように柿渋液を染み込ませます。その後媒染液に漬け込めばOK。

体験の様子

あとは水でしっかり柿渋液を洗い流せば作業は終了。体験時間は約1時間です。染めてみたいけど大切な品だからこわい、という場合は染色依頼も受け付けていますよ~。

体験の様子

 

柿渋染めと同様に失われつつある伝統文化をつないでいこう

干し柿の写真

作業が終わったら、お茶と伊自良大実柿のクリームチーズ入りもいただけます。干し柿の甘みとチーズの酸味は絶妙なハーモニー(販売は1個550円)。

12月頃からは連柿の販売もアリ。というのも加藤さんやみきさんが行っているのは、柿渋染めを復活させることだけではありません。「伊自良連柿」を作る農家がどんどん少なくなっています。彼らは山県市の貴重な伝統文化を守る活動を行っているのです。

一度失われた伝統文化を復活させるのは、並大抵の努力ではできません。伊自良大実柿の管理をして、柿渋染めと同様に失われつつある伝統文化をつないでいこうとしているのです。

山県市の里山も、伊自良大実柿もその未来はきっと明るいはず。柿BUSHIのお二人の楽しそうな作業ぶりや笑顔を見ているとそんな気持ちになり、里山の文化を守るという使命感を持ったお二人がうらやましくなってしまいます。

柿BUSHI基本情報・アクセス

外観写真

柿BUSHI(かきぶし)

Tel 090-4663-5467

URL https://www.kaki-zanmai.com/

住所 岐阜県山県市平井51-5

交通 JR岐阜駅から車で45分

体験料金 基本料金1,500円(染色料金 染めもの1gあたり8円)

※体験日時はHP等で確認を

休日 不定休(来店前に要連絡)

駐車場 3台